2014/01/14(火) 吹奏楽指導現場の嘘(2)
以前ある高校で『本番前日』の合奏,たしか情熱大陸でした。合奏が終わるやいなやホルンに向かって,「そこのハーモニー,それじゃあ何の和音かわからんじゃないか!!」って怒鳴ったことがあります(^^;。オーボエソロのバックでホルンがハーモニーを吹きのばす場面があるんですが,音が合っていない以前に,なんだかわからずに吹いているんです。ほんとになんの和音かわからなかった(^^;。いや,合ってないことがいけないのではなく,それに対してなんにもして来なかった(聴けばわかります)。そのことに対して怒ったわけです。
にしても…,「それじゃあ何の和音かわからんじゃないか!!」って叱り方はどうかと思いますね(´・ω・`)。今なら,そんなふうには言わないでしょう。「このソロ,オーボエさんはどれほど練習をしてきたと思う? なのにそれを伴奏する君たちは,ここを合わせてきたの?」というように言うでしょうね。。
もちろん『怒りっぱなしでは指導になりません』から,すぐにホルンのところに行って,「さっきのところ合わせるぞ」と。流れの中で,「ここの音は◯◯さんと◯◯さんがオクターブでしょ。少し聴いてみようか」とか整理していきます。そして,合った時の響きを体験させてあげます。ほんの10分ほどです。たったそれだけ。たったそれだけで合うんですよ。
できないことや,わからないことは,いけないことでも,恥ずかしいことでもなんでもない。むしろ,『伸びしろ』ですよね。でも,それに対してなんにもしないことはどうなんでしょうか…。そして,いくら本番の前日だからといって,これを指摘しないで見過ごしてあげることが,はたして『教育』でしょうか…。
[明日の日記に続く…]