2013/03/22(金) オーケストラと吹奏楽(3)
楽譜を書く方の話としてオーケストラと吹奏楽のことを昨日まで書いたけれども、じゃ、吹く方は…? 最近も質問を受けたけれども…。『オケの吹き方』、『ブラスの吹き方』なんていう言い方を時々聞いたりする。でも、そんなものあるのか!?
ひとくちに『オケの吹き方』って言ったって、さまざまな時代、さまざまな国のさまざまな作曲家の曲があるわけで、そのそれぞれで全然違うものを求められる。だから、そういうのを全部まとめて、『オケはこう吹け』みたいなのは言えないと思う。たとえばモーツァルトとベルリオーズじゃ、まったく別モノなわけでしょ。。
じゃ、ブラスとオケはなにが違うのか…。オケは、休みが多い。休みを数えてる時間のほうが、普通は長いわけです(・∀・)。まぁ中にはそうじゃない曲もあるけれども…。逆に言うと、音符、吹くところが少ない。じゃあ退屈なのかっていったら、全然そんなことはなく、出てくる音符はたいてい吹きがいのあるものばかり。
たとえばブラームスの1番シンフォニーなんか、最初から30分ぐらいず〜っと休んでいるんだけれども、4楽章に出てくるコラールがいかに重要か…。それまでの退屈…を埋め合わせて余りあるほどの役割が与えられているわけです。。しかも、ほんとにさまざまな要素が要求される。大きさ、音色、表現…。要求されるそういう幅は、やっぱりオケのほうがずっと大きい気がします。だから、ブラスばかり経験してきて初めてオケをやると、最初はきついかもしれませんね。気持ち的に。
でも、そういうのが病みつきになると、やめられなくなると思いますよ。魅力に取りつかれて。。