2013/12/16(月) 基礎合奏の意味(2)
それからたとえば,メゾフォルテをメトロノーム60で16拍のばすことはオーボエならできるでしょうけどテューバにはムリです。また,フルートの低音域をトランペットと同じフォルテで吹くこともムリです。それから,耐久力は持久走のように休符なく吹き続けることで付くわけではありません。
吹奏楽では基礎合奏をやる団体がけっこうありますが,オーケストラにはほとんどないですよね。基礎合奏をやることがいけないのではなくて,要は,なにを目的としてどんなふうにやるのか,だと思うのです。うまくやればとても意味あるものになると思います。
基礎合奏は,音を寄せたり,響きを創ったり,ハーモニーを感じたり,合奏としての語法を組み立てたり,そういうことをする場だと思うのです。料理で言ったらスープ,だし汁づくり。そう考えると大事ですよね。そこでは決して工業製品を作っているのではないのです。なのでただ表面的な見た目の型だけを追求しても,決していいだし汁にはなりません。
ホームページで基礎合奏の楽譜などを公開していますが,そんなことを考えて使ってほしいと思っています。