2013/12/13(金) 左手について(写真)
トロンボーン,右手でスライドを移動させるのに一体どれほどの力が必要なのか,どんな動きを使っているのかということはTwitterに書きました。それでは,左手でトロンボーンを顔の高さまで持ち上げてマウスピースを口につけるのに,どれほどの力が必要なのか…
写真は,以前ぼくがやっていた左手のグリップ。中指は付け根を引っかけているだけ。薬指と小指も管に掛けているだけ。ほとんどにぎっていません。楽器を顔まで持ってくるだけなら,これで十分なのです。
試しに両手を身体の前に出して中指と薬指を握ってみてください。首筋がわずかに緊張するのがわかりますか? このわずかな緊張を嫌って,なるべく握らなくてもいい持ち方を,昔研究したのです。ハートマンも変わったグリップをしていますね。また同じような理由で,トランペットの人たちもグリップにこだわったりしますよね。
でも,じつは今はこの持ち方をしていません。木管楽器だと楽器の重さを支えるだけでOKなのですが,金管はそれだけでは足りない。まず,ある程度マウスピースを口にプレスする必要がある。そしてさらに,左手(楽器を支える手)だけで楽器を安定,固定させなければならないからです。楽器を安定させるのに口を使ってはいけない。ここが木管楽器との大きな違いですね。
もちろん写真の持ち方でもプレスはできます。でも,違うんですよね。なぜかもうひとつはっきり吹けない…。今は,中指,薬指,小指はちゃんと握っています。なにが違うのか…,わかりませんけども,プレスする角度をすごく細かく調整しているのかもしれない。楽器の重心が完璧に合っていればいいのかもしれないけれど,スライド移動で重心が変わりますからねトロンボーンは。。
もちろん握りすぎたり力が入りすぎたりしてはよくないけれども,またこれについても探求してみたいと思っています。。