2013/11/19(火) 息のターゲットは…
管楽器の,息のターゲットはどこか。どこに向かって息を出しているのか…。あまり意識したこともなかったんですが,きょうTwitterでリツイートしたブログや,別のあるブログで出会った記事…
『金管楽器の発音源はくちびるであり,それを振動させるために息を出している。息のターゲットはくちびるである』要約すると,こんな感じの内容でした。
で,じっくり検証してみると,たしかに,息のターゲットはどこかと言われれば,やっぱりくちびるですね。その先にも,その手前にも,ターゲットはありえません。たとえばもっと先,管の先のほうに息のターゲットを持って来ようとすると,ムダな力が入って効率も落ちます。
楽器が自然に鳴っているときは,管全体に息がすっと通っているような『感覚』があります。だから,『管楽器は管全体に息を流通すような感じで』とか,『身体全体を息が通るような感じで』とかイメージしたりします。でもそれは,息の流れが効率よく響き,音に変わっているからこそ感じられること。そのためにも,息のターゲットはくちびるなんですね…。
前に教えた生徒,その子はトランペットだったんですが,ぼくがその子の音を聴いてまず伝えたアドバイスは,「息が音にならずに通り過ぎてしまっているから,もう少しゆっくり息を出してごらん」でした。それでもずいぶん良くなりましたが,今思えばその子には,「息のターゲットをくちびるにしてごらん」と言うのが最適だったのかもしれません。
管楽器にとって,発音源の認識ってやっぱり大切だと思います。