2013/10/31(木) くちびるを閉じるって?
 以前にアレクサンダー・テクニーク,バジルさんの講座を受けたときの記事で書いたけれど,楽器を吹くときに,していること…,1,あたまを動けるようにして,2,何をどんなふうに吹くのか決めて,3,楽器を顔に持ってきて,4,スライドにを所望のポジションに移動して,5,息を吸って,6,くちびるを閉じて,7,吹く(息を出す)。

 順番にやっていくと,これとは別のことを無意識にやっているのに気づく。マウスピースがくちびるに触れる瞬間に首が固まっていたり,角度の修正が入ったり,息を吸う時にすでにアンブシュアの準備をしようとしていたり…。それらの動きに気づいていく。

 で,この6番目の『くちびるを閉じる』って,なんだろう…。金管楽器はくちびるが発音源。上のくちびると,下のくちびるが出会っていなかったら,音は出ない。ぼくの場合は,くちびるを巻き込む動きがあったりいろいろあったのだけれど,くちびるを閉じる前に,くちびるを外側にひっぱろうとする動きがあったのです。それがブレスのときにすでに出ていたのです。

 で,『閉じるんだから,ひっぱる動きは必要ないじゃん』と思って,一生懸命これをやめようとしていたんですよね。でも,金管楽器で『くちびるが閉じる』っていうのは,閉じる動きと,外側にひっぱる動きがバランスして働くということだと思うのです。だってくちびるはリムに固定されているんだし…。外(上下左右)にひっぱる動きを禁止してしまったら,くちびるはもう閉じられないんですよね…。

 『閉じる動きとひっぱる動きがバランスしているんだよ。だから,身体さん,あとはよろしくね』というプランでいったら,うまくいくし首の緊張もずいぶん消えました。金管楽器の『くちびるを閉じる』って,こういうことだったんですよね。。