2013/10/04(金) 弊害ことば(3)
さて,昨日まで,指導現場での弊害ことばの話を書いてきましたが,吹奏楽指導法や,楽器の奏法,身体の使い方はほんとうに進歩してきています。アレクサンダー・テクニーク,ボディ・マッピング,また,インナー・ゲームなどの新しい考え方も出てきています。そんなに『新しい』というわけでもないんですが,日本で一般に普及するようになったのは,そんなに昔のことではないですよね。また,今はいい書籍もたくさんあります。
ところが,もしかしたらそういう進んだ考え方を否定する人たちも,なかにはいるかもしれません。『弊害ことば』にかぎらず,昔ながらの指導法(根性論とか)に執着したい人,自分はそうやって育てられてきたんだから,なんとかしてそれを正当化したい人,新しい考え方を勉強するのが面倒な人,自分の考え方が否定されるのが許せない人…。残念ですが,保守的で閉鎖的なところもあると思うのです,世の中には…。でも,きっともしかしたら中高生のみなさんも,そういうことはもうわかっていますよね…。
なので,できれば自分たちでも勉強しましょう。そのために有益な情報を見つけたら発信していきたいと思っています。今はネットがありますから,情報はとても速く伝わりますよね。でも,ネットの中にはあまりプラスにならない情報もありますから,気をつけてください。自分で判断する力,もしわからなければ信頼できる先生に相談すること,これが大切だと思います。
生徒を下手にしようと思って指導する先生はいません。おそらくすべての先生,指導者が,生徒の上達を願っているはず。でも時には,先生は何を伝えようとしているのか洞察する力が必要なのかもしれませんね。