2013/08/25(日) 見た目の印象
 人は,好きな音楽をどうやって選んでいるのだろうか,そんな研究をロンドン大学の博士がおこなった。

 あるクラシックのコンクールか何かの優勝者を,3人の演奏者の中から当てるテスト。被験者たちに音だけを聴かせて選ばせた結果より,映像だけを見せて選ばせたほうが,より優勝者を当てた人が多かったのだそうだ。これは,プロの演奏家を被験者にした場合も同じ結果になったのだと…。

 たしかに,演奏は見た目に表れる部分も多い。吹奏楽でも,映像や写真を見れば,どの程度の演奏をするバンドなのか見当がついてしまうこともある。そしてそれは,実際にその通りであることも多い。それに,情熱やモチベーションの度合いが映像の要素に含まれているからだ,という分析も…。

 でも,いくら見た目の動きや身のこなしが演奏の印象に与える影響が大きいからといっても,たまに見られる,座奏のコンクールなのにまるで踊りながら演奏しているかのごとき不自然なオーバーアクションは,かえってマイナス効果だと思うぞ。いい奏者には無駄な動きはないものだ。