2013/08/22(木) 息の話(2)
 ところで,学校吹奏楽の現場で,『息のスピード』という言葉をたくさん聞きます。「息のスピードをそろえて!!」,「息のスピードを速く!!」なんていうふうに…。

 以前,ある高校のバストロンボーンの子,低音のソロがあって,なかなかうまくいきません。顧問の先生は,「もっと息のスピード!!」と…。でも,その子の場合は,どちらかというと息のスピードが速すぎて,うまくいってない…。なかなか文字では説明できないのですが…,

 その子に,「息のスピード,逆に速すぎるんだよ」って言っても,顧問の言うことは絶対みたいで…(´・ω・`)。で,合奏になると,「どうしてできないんだ!!ダメだな!!」と先生に言われ…(´・ω・`)。その子の笑顔,一度も見ませんでしたね…。学校吹奏楽のダメな一面です…(´・ω・`)

 この前も,『息のスピード』ってことについて,『それぞれ自分の前に風車を置いて吹いたら,おんなじ速さで回るように』という表現を聞きました。で,考えてみたんですが…

 たとえば,どの管楽器でも,最高音と最低音,風車がおんなじ速さで回るように吹けますか? ぼくはできません。なんとしてもできません。もしそれをムリにやろうとしたら,どうなるか…

 「音のスピード感は同じ。でも,息のスピードは,音によってそれぞれいろいろなんだよ。」って,ぼくは教えます。