2013/08/12(月) 基礎合奏
 『楽譜倉庫&音倉庫』の中の『基礎合奏の進め方』に書きましたが、基礎合奏ってなんのためにするんでしょう。バンドのサウンドづくり、ブレンド、しゃべり方の統一、歌うこと、ソルフェージュ、ハーモニーを感じること…。そういうものが主なものでしょう。詳しくは『基礎合奏の進め方』を読んでみてください。

 でも、基礎練習っていうのはそれだけではないですよね。たとえば金管楽器はリップスラーの練習が必須です。でもこれ、全員でワーッっとやるべきものではないと思うんですよ。それから音階練習。木管楽器にはもっと複雑な音階練習が必要かもしれません。が、それとおんなじ練習にトロンボーンやテューバが付き合わされたら、「勘弁してくれよ」って言いたくなりますよね…。

 なので、各楽器の基礎練習というのは基礎合奏以外に時間を取ってそれぞれにするべきものだと思います。基礎合奏は、バンド全体としてのサウンドを作る場。バンド全体をひとつの大きな楽器と見立てたら、その楽器をうまく鳴らせるように練習する場です。

 でもバンドによっては、楽器ごとに自分たちで基礎練習っていっても、なかなかできないし時間もないよ、というところもあるかもしれません。そういうバンドには、また違う基礎合奏のメニューが必要になってくるかもしれません。とにかく、それぞれのハンドで創意工夫し、耳を使い、ちゃんと目的を持って練習することが絶対大切ですね。

 それから、音楽的なフレージングの練習、これを基礎合奏の中で、という要求もあるかもしれません。でも、本来音楽づくりの練習は音楽、曲を使ってすべきものだと思います。もし基礎合奏の枠の中でそういうこともやりたいのなら、『基礎合奏スケール』の下にある『Lascia ch'io pianga』を使ってみてください。きっといい教材だと思いますよ。。

 なにしろどんな教本や教材を使うにしても、楽譜や文字に書かれていることはヒントでしかありません。なので、ただ儀式のようにやるだけでは効果は期待できないでしょう。目的意識を持って、耳を使って。そして、指導者に来てもらうこともまた有益だと思いますよ。いつでも呼んでください(^^)。