2013/08/08(木) コンクールでマーチを聴いて思うこと…(1)
 去年もそうでしたけど、今年もまたコンクール課題曲はマーチが人気。地区によっても違いますが、7〜8割くらいマーチなのではないでしょうか。さて、コンクールで課題曲のマーチを聴いていて、思うことがあります。

 マーチは行進するための音楽。今年の課題曲2曲もそうですが、たとえコンサートマーチでも、マーチの作法に則って書かれたマーチは(まあ4拍子のマーチはマーチじゃないと言う人もいますけど)、基本的に、歩けないような演奏では困りますよね。

 まずバスドラムと低音群、それにシンバルも、一体になって演奏を牽引していかなければ歩けません。低音が後からついてくるみたいな重たい演奏が多いと感じます。もしこれで行進したら、足に錘(おもり)をつけたみたいに重たい行進になりそうですね。これでは疲れてしまいます…。マーチは低音群が牽引するもの。主体性を持って前向きに演奏してほしいです。

 そしてその低音群、濁っている演奏が多い。気になります。ピッチのずれで濁っていることもありますが、発音がきたなくて濁っている演奏や、音のブレンドができていない演奏も多いのです。ビートがあり、推進力があり、なおかつ透明感のある低音がほしい…。

 それからあとうち。スネアとホルンやトロンボーン。これがきちんと決まって低音のあたまうちと一体の心地良いビートを形成していること。あたまうちとあとうちのバランスも大切ですね。そして、あとうちはハーモニー。ハーモニーが感じられないあとうち、多いです。アタックだけで響きがなかったり…。響きって、『残響』じゃないですよ。音本体の響きです。管楽器は打楽器ではないし、そして打楽器は『添えモノ』ではないです。

 その打楽器の扱い。バスドラム、シンバル、スネアはマーチの大黒柱。これがただの付け足しみたいになっている演奏や、一体感のない演奏も多いです。この3つは、配置も離れてはダメ。特にバスドラムとシンバルは、一心同体。また、重さ、軽さや音色にもこだわりたいです。

[明日の日記に続く…]