2013/06/24(月) さらに純正律の話
 日記3日分を使って純正律や音が合うということについて書いてみましたが、さらに補足の話…。

 実際に現場では、ハーモニーをつくるときは根音と第五音はそのままに、第三音が動く、属七の第七音は少しだけ下げる、という感じでやっていることがほとんどだと思います。ただやはり、たとえば第三音は動かず根音や五音が動いたほうがいい場合があるのも事実。これは前後の流れによります。

 ただ、『長三和音の第三音は下げる』、『短三和音の第三音は上げる』と理屈で考えていると、やりすぎてしまうことが出てくると思います。耳で響きを聴いて、うなりのない心地良い響きになるところに持って行くと結果的にそのピッチになるわけですから、理屈じゃなく耳で判断することが絶対大事です。

 それから、純正律にこだわる前に…、音を合わせる優先順位は、まずユニゾン、オクターブ。合ってないとよくわかります。そして完全五度、完全四度。これもわかりやすいです。それから、三度、六度。ここで初めて『純正調』を意識すればいいと思います。ただ、純正のピッチに持って行くことよりも、たとえば第三音同士のユニゾンが合うことのほうがもちろん大事ですよ。

 そして、ピッチにばかりこだわるんではなくて、もっと大事な音の響きや鳴り、ブレンドを大切に。チューナーやハーモニーディレクターに合わせる前に、まずは楽譜を楽器ではなく声で歌って合わせてみることです。それで合うようになることは多いですよ。歌う前とあとと、合わせた時の響きがどう変わったか、注意深く聴いてみましょう。

 結局は『耳を使いましょう』っていう話になるんですが、要は、音に意識を集中しよう。うなりを聴けるようになるといいです。わかりやすいユニゾン、完全五度あたりから聴いてみましょう。