2012/03/18(日) 楽器的視点
 昨日に引き続いて作編曲の話だけれども、下ごしらえでベースライン、ハーモニー、オブリガートなどをつけて材料が揃ったら次はオーケストレーションになるのだけれど、これがまた奥深い…。

 オケやブラスの経験があるから、各楽器のことはよく知っている、と思う。でも、楽器のことがよくわかってるってことと、オーケストレーションがうまくできるってことは、やっぱり別のことだな、と、このごろ特に実感するんだよね…。楽器のことがどんなによくわかっていても、それだけで、いいオーケストレーションができるわけではない。もちろん楽器のこともわかってないといけないけれども…。

 楽器的視点、たとえば、『ここがトロンボーンのおいしいところだからホルンやサックスは重ねないでね』っていうのは、トロンボーン吹きとしてのいわば偏った視点だ。いや、あくまでたとえばの話ね。そういった視点ではなく、この楽器のこことこの楽器のここを組み合わせると、どんな色になるのか、イメージできること。音の料理人的な能力が必要。

 もっというと、ここはこういう場面、こんな色にしたいから、じゃあこれとこれとこれをこんなふうに組み合わせて…、っていう想像力と創造力。さらには、それで全体をちゃんと構成できる能力だ。楽器のことを知っているってことや楽器的視点だけでは、いいオーケストレーションなんて全然できない…。

 今悩んでることやんね(´`)。