2012/12/02(日) 読書感想文その2
 レーシングドライバー高橋徹の半生を描いたドキュメンタリー『たった一度のポールポジション』を読んだ。レースをしていた頃、「これ読むと『レースしなきゃ』って気になるよね」とチーム員の誰かが言っていたのを聞いて、読みたいと思っていたのだけれど、当時絶版で手に入らなかった。

 高橋徹は広島出身。レースを始めて3年で国内最高峰のF2(のちのF3000、今のフォーミュラ・ニッポン)にまでのぼりつめた天才ドライバー。そのF2の、富士でのレース中の事故で亡くなった。世代としては鈴木亜久里とおなじくらい。生きていれば中嶋悟より先にF1に行っただろうと言われたレーサー。

 F3くらいまでは生き生きとレースをしていたんだけれども、F2に上がってから、プレッシャーやいろんなものに追い詰められていった様子が伝わってくる。体力の限界や、周りからの期待や…。そんなものがのしかかってきて、レースを楽しめなくなっていたんだと思う。

 ぼくは以前、趣味でレースしていたけれども、それでもセッティングが出なかったりスランプで悶々としていたこともあった。そんなとき監督に、「プロ目指すわけじゃないんだから、まず楽しまなきゃ!!」って言われた。でも、楽しめなかったんだよねぇ…。思うような走りができないと…。

 でもこれ、プロを目指すと目指さないとに関わらず、好きなことをやっているわけだから楽しめなくなったらやっぱりダメだと思う。それが難しいところでもあり、メンタルの大切さなんだと思う。そういう意味で、なんだか読んでいてちょっと身につまされるところがあったな。