2012/11/26(月) 読書感想文その1
 先月の日記に書いた内田幹樹さんの小説。『査察機長』も読んだけれど、そのあと『パイロット・イン・コマンド』、『拒絶空港』と読んだ。内田さんは元全日空機長で、B747-400に乗務されていた。航空小説やエッセイをいくつか書かれていて、これがリアリティがあってすごく面白い。文庫だったら電車の中でも読めるし、熱中して読み耽る。

 『拒絶空港』は、航空サスペンス小説。パリ発成田行きジャンボ、離陸時にタイヤがバーストして脚が傷ついているらしい。しかも、どうやら放射性物質が積み込まれたらしい。国内の空港はどこも着陸許可をくれない。管制はクリアランスをくれない。さぁどうなる…!? というお話。

 ほんとにリアリティがあって、いろんな視点で描かれていて、いろんな意味で面白かった。放射性物質ってことで、国にも対策本部ができて機の処遇が検討される。で、とんでもない方法が実行されて…。

 もしぼくが対策を決定する責任ある立場だったとしたら、、放射性物質だろうが何だろうが、とにかくいちばん設備の整ったしっかりした空港に最優先で降ろすけどなぁ…。そのあたりのいろんな人間の思惑とか、そういうのも描かれていて、そこがまた面白い。

 特に航空ファンの方にはオススメです。