2012/09/11(火) オーケストレーション(2)
この前、ベニー・グッドマンのCDを買ってきて久々に聴いた。まず、アメリカ人はやっぱりすげぇ!! それから、「はっ、おまえ今さら何言ってるの!?」って言われそうだけれども、ワン・オクロック・ジャンプのリフのボイシングきれい。やっぱりジャズのボイシングはかっこいいねぇ(・∀・)。
オーケストレーションのセオリーだと、はっきり聴かせたいものには厚いハーモニーを付けない。いちばん印象づけるには大ユニゾンにすればいい。なにかのパッセージに厚くハーモニーを付ければ付けるほど、にじんで印象が薄れる。でも、ワン・オクロック・ジャンプのメロディラインは、きれいに浮き立っているよね。
ジャズのボイシングは基本4声で、厚い。にもかかわらずラインがあれだけ浮き立つのは、そういう吹き方をしているからだろう。カウント・ベイシーでもそうだけど、リード声部以外を軽めに(小さめに)吹くのはセオリー。それとは逆に、内声を大きめに吹く局面もあるだろう。
たしかにフィナーレで再生したりすれば、まぁセオリー通り旋律線はぼやけてしまうけれど、所詮やっぱり機械は機械。以前ある曲をアレンジしていて、ギターバッキングの部分を、ギターがない編成だったからピアノに書いたことがある。ほんとにつまんないバッキングの楽譜しか書けなかったんだけど、それをピアニストが弾いたの聴いたら鳥肌立ったよ(゚o゚;。あれが、こうなるの!? みたいな…。やっぱり人間はすごいわ。
要はセオリーじゃなくて、どう書いて、それをどう演奏したら、どうなるか…。どんなサウンドにしたいのか、ってことが大事なんだろうな…。スコアを見て感心してもらうことが目的じゃなくて、いいサウンドをつくるのが目的だものね。。