2012/08/12(日) 練習と、歌うこと
 ツイッターでも書いたけれど、管楽器の雑誌パイパーズ最新号、ティモシー・ケントの回想記の中にアドルフ・ハーセスの言葉が出てくる。練習(Practic)について…。『練習するのではない。常に演奏するのだ。』と。これ、深いですね。

 それから、こんなのもある…。『新曲をさらう時には、まず歌って曲に充分慣れ親しみ、次にトランペットでゆっくりとしたテンポで吹き、最後にフル・テンポで演奏するように。』と。ハーセスは、練習の時、よく楽譜を歌ってみていたらしいですね。

 ぼくもよく歌ってみていた。仕事があるとたいてい事前に練習譜をもらえるのだけれど、初めての曲の譜読みでも、いきなり楽器を使ったりはしない。というか、難しい箇所以外は楽器を使って練習はしなかったな。右手を空間で動かしながら歌ってみるだけ…(^^;。知らない曲なら音源を手に入れて聴いたり…。楽器では譜読みじゃなくてもっと別のことを練習する。

 初めての楽譜の音を拾うのに楽器を使うのって、あんまりいいことではないと思う。自分の中に音がない状態で楽器を使って音を探すってことは、出る音は楽器任せ、ってことだから、それって下手になる練習じゃん。もちろんプロでそんなことをする人はいない。楽器で音を出す時には自分の中にも音がある。

 歌うこと、歌えることって大事ですね。