2012/07/23(月) 吹奏楽コンクール(2)
 コンクール自由曲で取り上げる吹奏楽曲の参考音源を探すとき、コンクールのあのデフォルメされた演奏が嫌で、ぼくはできるだけコンクールの録音ではなく普通にレコーディングされたCDを探す。でもどうしてコンクールの演奏って、あんなにデフォルメされたどこか奇異なものばかりなのかと思っていたけれど、昨日の後藤洋先生のコラムを読んで納得。

 普門館は、たしかに音楽を演奏するためのホールではない。でかすぎるし、響きがなさすぎる。吹奏楽コンクールは音楽のコンクール(であるはず)なのに、音楽に不向きなホールを全国大会の会場としていたわけだ。

 でも、なぜかコンクールの実況録音でしか音源が手に入らないような曲も少なくない。それはつまり、ほとんどコンクールでしか演奏されていないということ…。コンクール向きの曲…。7〜8分程度で、その中で起承転結がある、しかも鳴る曲。オケのアレンジものでも、ほとんどコンクールでしかやらないようなものもある。

 コンクールレパートリーっていうのが、まるで別ジャンルのように存在する(ように思える)のはなぜなのか…。そりゃ少しは、コンクール向きな曲、不向きな曲っていうのはあるだろうけれども…。でも、あるいはこれも、吹奏楽コンクールが、音楽のコンクールとは少し違ったものになってしまっているっていうことのあらわれなのではないかと思う。

 コンクールが普門館を離れることは、そういうことを考えなおすいい機会だとぼくも思う。