2012/04/27(金) 初心(1)
 1ヶ月ほど前、3月20日の日記に、『今日初めてオーボエを手にしたかのように自分は吹けるだろうか』と自分に問いかけたというモーリス・ブルグのインタビュー記事について書いた。なんだかどこかこの話にもつながるなぁ、と思ったのだけれど、野球のイチロー選手は、初めてお父さんとキャッチボールをした時のような気持ちを自分でしっかり作れれば(持ち続ければ)技術は向上していくんだ、と言っている。

 ぼくが初めて金管楽器に出会ったのは、中学校の吹奏楽部。入学してすぐ先輩に「放課後、音楽室においで」と言われて行ってみる。と、先輩から、「これで音が出るようにしてね」とマウスピースを渡された。それで1人でブーブー吹いてその日はおわり、で、「明日も来るんだよ」と言われて、次の日また音楽室に行ってマウスピースでブーブー。でも友だちはトランペットとかを吹いている。

 2日目か3日目くらいに、『これにもきっと本体があるのに違いない』と考えた。で、準備室にあった楽器ケースをつぎつぎ開けて合わせていったら…、『これだ!!』と発見したのが、テューバという楽器(中学ではテューバだったのです)。ご対面(^^)。もちろん名前なんて知らなかったけどね(^^;

 だから、最初に渡されたのがもしトロンボーンのマウスピースだったら、間違ってユーフォニアムに出会っていた可能性もある(^^;。たとえトロンボーンを発見したとても、組み立て方はわからなかっただろう。それでもきっと、なんとか組み立ててやろうといろいろトライしたに違いない。もちろんトロンボーンなんて名前も当時まだ知らない(^^;。

 さて、それからしばらく勝手に楽器でブーブー吹いていてまた2日か3日経った頃、先生がやってきて、ピアノに合わせてBの音階を教えてくれた。1オクターブの運指を教えてもらって、『やった、音階が吹けた(^^)』となって、「あとはこれを見て練習してね」と1冊の教則本を渡された。ほんとうにこれだけ。とっても放任されてたねぇ(^^;。でも今考えたら、それがかえってよかったんだと思う。

(明日の日記に続く…)