2011/03/14(月) 節電!?
 再三回ってくるチェーン情報の中に、『被災地の人たちのために西日本のみなさんも節電を』というのがある。これについては、当初からかなり疑問を持っていた。そんなわけで、きょう、中部電力本社に電話をして聞いてみた。

 西日本(中部,北陸,関西,中国,四国,九州の各電力会社)と東日本(東京,東北,北海道の各電力会社)は、電源周波数が違います。西日本から東京電力に電気を送るためには周波数を変換しなければならなくて、その設備は新信濃変換所、佐久間変換所、東清水変換所の3箇所しかありません。3つの設備をフル稼働していちどに送電できる最大容量は100万キロワット。

 震災後からずっと西日本から東京電力にはマックスで電気を送っているそうです。中部には管内の電力と応援電力をマックスにした上でさらに余剰があるので、残念ながら中部電力管内で節電をしても意味が無いそうです。北陸電力、関西電力についても同様で、なにしろ西日本から東京へは100万キロワットを超えて電気を送ることはできません。一方、東京電力の不足分は1000万キロワットだそうです。

 被災者を思い、今できることをするのは大切なことですが、くれぐれも不確かな情報を流すのはやめましょう。節電には害はないかもしれないけれど、チェーンメールで回ってくるそのほかの多くのデマ情報は、とても平常心ではいられないであろう被災地の人たちに混乱を招きます。

 公共機関などの信頼できる情報のみを信じて、落ち着いて行動しましょう。被害がこれ以上拡大しないことを祈ります。