2011/10/22(土) 歌う!!
昨日佐野さんのリサイタルを聴いて楽器の面で感じたのは、ほんとに自然に、歌を歌うように吹いているということ。とっても薫陶を受けた。ちょっとだけ大げさに言えば、今まで自分のやってきたことは一体何だったんだろうか、とすら思った。
すべての管楽器吹きへの、究極で最大のアドバイスは『歌え』だと思う。歌うように楽器を吹く…。歌うように、っていってもいろんな意味があるけれども、学生の頃から、卒業してからも、ぼくはこれをいちばんのポリシーにしていた。でも、いつの頃からか忘れていた気がする。技術にこだわり、あーでもないこーでもないと考え、悩み…
技術は技術でしかない。それに、どんな技術を用いて吹いたのかは、ある意味結果でしかない。結果としてそうなっている、ということ。『結果としてそうなる』のと、『意識してそうする』のとは全然違うことで、それは全然別の結果をもたらしたりする。これは、オンラインレッスンに書いたり、普段レッスンで生徒に言っていることだったりする。考えてやってるうちはダメだ、と。
きょうはなにも考えず、なにも御せず、とにかく『歌うように』吹いてみた。そして、少しだけ観察する。楽器を吹くのがこんなに心地いいのは、いったいいつ以来だろう…。気持ちよかった。やっぱり頭で考えたりおぼえたり理屈でとらえたりしているうちはダメだね。以前書いた『気づきノート』、また破棄かな(-_-)
身近な音楽仲間のことをこんなに褒めるのはなんだかむずかゆいんだけれども(本人読んでないよね)、あと感じたのは、すべての音に意思がこもっていた。これ、いちばん大事だよね。これがなかったら、音がどんなにきちんと並んでも無意味だもの。