2011/10/20(木) 音が合うって…(2)
学校バンドで音が濁る原因でいちばん多いのが、ソルフェージュできていないこと。もちろんバンドにもよるけれども、これが8割以上だと思う。自分の吹いてるパッセージを、声でもちゃんと歌えること。内声なんかでは特に難しさが増すけれども、これができなければ合わない。歌えないけど偶然出ている音と、ちゃんと歌えて(ソルフェージュできて)出ている音との違いは、聴けば歴然。純正律はそのまた先の話。さらにハーモニーの透明感を増すための話だと思う。もちろん、音色も磨かれていることがまず必要だけれども…。
さらに言うと、どうやって純正のハーモニーをつくるのかということ。純正の長3度は13.7セント(その論文には13.7とあったけれど、13.4じゃなかったっけ…)低くするんだと数字を意識させ、チューナーを使って…、と論文にはあったけれど、数字で合わせるものではないと思う。音は耳で合わせるものだ。気持ちいい響きのところに持って行ったら、結果的に13.7(13.4)セント低くなる、というのが、正しい順番だと思う。
ぼくも学生時代、『長三和音の第3音は低め』という意識ばかり先行して、下げ過ぎてしまうことがしばしばあった。鳴ってから、あっ、低い、と思ってあわてて修正…(汗)。また、チューナーに頼るのも、使い方によっては害だ。練習で中高生がチューナーを見ながら吹いている音は、となりの部屋で聴いていても、それとわかったりする。『チューナーを見ながら吹いている音だ』ってことが聞いている人にわかるような音でチューナーを見ながら吹くのは、害だと思うのです。書くと長くなるのでここまでにするけれど、気をつけなければいけないと思う。
やっぱり、いろんな意味でいちばん効くのは、まず『歌ってみる』だと思います。ただし、真剣にね。