2010/11/30(火) 金賞よりも大切なこと
 21日の日記に書いた、千葉県柏市立柏高等学校吹奏楽部のことを書いた本、「金賞よりも大切なこと〜コンクール常勝校 市立柏高等学校吹奏楽部 強さの秘密」(山崎正彦著、スタイルノート)を読み終えた。300ページほどあるのだけれど、電車の中などで時間を見つけては読み耽っていくうち、読破してしまった。1年ほど前に出た本であるので、読まれた方もみえるかもしれない。

 顧問の石田先生のこと、市立柏高ブラス『いちかし』の練習のこと、コンクールなどの取材記、その活動から垣間見えるもの…、そんなことが書かれている。読んで、こちらも心洗われる気持ちになった。

 多くの学校吹奏楽の団体にとっての大きな目標はコンクールであろう。しかし、結果のみ、いい賞を獲ることのみが目的では、決してうまくいかない。この本を読んでいくと、『いちかし』がどういうところであるのか、その空気、雰囲気までもが伝わってくる。それは、以前に見学させていただいたやはり常勝の淀工ともどこか通じるものがあるし、ほかにもこういう空気の学校吹奏楽をぼくは体験してきた。それを思い出させてくれる。

 ここではこれ以上書かないけれど、本気で打ち込もうと思ってみえる学校吹奏楽部の顧問の先生にはぜひともお薦めしたい一冊だ。ただ、この本に書かれていることを形だけ真似るのではだめであろう。大切なのは、その本質なのだと思う。