2010/10/28(木) 改変
高校でブラスをやっていて関わっていた子が、大学でオケに入った。んで、「オケでもブラスでやっていたみたいに楽譜いじってもいいんじゃない?」と…。そうか、そういう感覚になるんだ…
学校吹奏楽、まあ学校にもよるけれど、コンクールバンドで楽譜の改変や改造をする団体をたくさん見てきたし、ぼくも少しならやったことがある。ホルンが3人しかいなければ、音が欠けないように入れ替えたりはする。でも、少々度が過ぎる『改悪』があちこちで行われているのも事実。それも、自由曲だけじゃなく課題曲にも。
このパートに別の楽器も重ねちゃえ。聞き映えするようにオクターブ上げちゃえ。第3音はどんどん削っちゃえ。パートも入れ替えちゃえ…。行われていることの多くは、重ね。重ねれば重ねるほど濁るし色彩感はなくなる。重ねなきゃ響きが足りないってのは技術的に拙いわけで、それを補うように重ねるのだから楽曲的にはたいてい改悪。Tuttiの第3音を削ればその分、根音、第5音が増えるわけで、逆にユニゾンの濁りにつながる。作曲家は構成音のバランスをちゃんと考えて書いているものなのに…。
もちろん楽譜の書き換えをすべて否定するものではないけれども、こういうことがたくさん行われているのが現実。なんでこんなことになっているのかは書かないけれど、これは異常なことだと思うよ。これが普通だと思っちゃ困る。