2009/02/24(火) 符号
 パソコンショップに行ってハードディスクを買ってきたことは書いたけれど、こんなちっちゃな箱の中に楽譜だって音楽だって山ほど入っちゃう時代なんだよねぇ今は。でも、どうなんだろう…

 今、作曲家はほとんどコンピューターで楽譜を書くし、小説家だってほとんどコンピューターで書く。今はぼくも紙に書くことなんてない。音楽はCDやネット配信だ。いや、便利でいいんだけれど、でも、どうなんだろう…

 以前、大学の図書館でベートーベンの第九の自筆スコアの写しを読んだ。でも、今の時代の作曲家のほとんどは、『自筆譜』なんてないだろうし、たとえのちのちまで曲が残ったとしても、何百年後かの人たちがその自筆譜を見ることもない。小説だって同じだ。

 楽譜のデータ、テキストのデータ、音楽ファイル、デジタル録音…、それって結局中身は数字、符号の羅列でしかない。デジタル録音はとっても正確で精密だけれども、こぼれた情報は切り捨てている。昔のレコードや蓄音機の円盤には、音がそのまま記録されてるんでしょ。符号じゃなくて。。

 技術は進歩して便利になったけれど、どこかなぜか、これでいいのか…、と思うなぁ。