2009/01/04(日) イメージの引き出し
 音の色やハーモニーやビートが聞こえること、聞くのは『脳』が聞くんだ、と、去年の日記で書いた。脳が聞く。それって、どういうことなのか…

 どうやらやっぱり、脳の中に引き出しがどれだけあるかってことなんだと思う。音の引き出し。それも、知識じゃなくてイメージの、感覚の引き出し。

 たとえばハーモニーは、音のひとつひとつじゃなくて、それが合わさった全部の響きの色で聞いている。たとえばC7だったらドとミとソとシのフラットなんだけど、それがどんな響きなのかのイメージが引き出しにある。だからわかる。知識じゃなくて。知識だけなら役に立たない。

 耳コピをしていて、E7フラット9thナチュラル13thがあったとする。その響きのイメージが引き出しにあったら、聞いて、「あぁこれだ」とわかるんだよね。もしそれが引き出しになければ、その音を解明するには構成音をひとつひとつ全部聞きあてるしかない。それって、大変だ。

 結局、音楽で言う『耳がいい』ってのは、イメージの、色の引き出しがどれだけあるか、ってことなんだとわかる。耳コピの仕事をしてみてあらためて気づいたよ。知識で知っているだけじゃあ、音楽をわかったとは言えない。

 耳、いやイメージの引き出し、埃かぶらないようにしないとね。。