2008/03/04(火) 歯の話(3)
さて、夜中までの練習が功を奏し、それからレッスンの先生のおかげで、1ヶ月ほどで4オクターブ近くを吹けるようになった。上はHiFまでは吹ける。奇跡だ。まぁでも今にして思えば線の細いペラペラした音で、全然いい音ではなかった。あのころはあきらかに、『音域』にこだわりすぎていた。それに、八重歯を抜かなくともハイトーンを攻略する道はあっただろうし、八重歯を抜くのがベストの選択だったかどうかは疑問だと思う。
高校の頃についていた先生は、毎週のレッスンに行くと、まず一緒にロングトーン。ついで一緒に『レミントン』を全部。それから『アーバン』、そして曲。ワンレッスン1時間半以上。当時、そんなメニューの中で大嫌いだったのが、ハイトーンへのスラーと、ブレスコントロール。コテンコテンにしぼられた。でも、そのまじめさ、熱心な指導に、今はほんとうに感謝している。
レッスンといえば、書いちゃうけど、高校3年の受験1週間前、地元のホールで、今は名フィル(当時は『東京ブラス』)の藤沢先生のレッスンを受ける機会があった。風邪で寝込んだあとだったのだが、試験曲を見てもらい、最後に、「きみ、どこ受けるの?」と。「いちおう国立(くにたち)受けます。」と言うと、「そう…(この間約5秒)…死ぬ気でやればできる!!」…。死ななきゃできないのね…。
後にして思えば、風邪だろうが本調子だろうが、あんな音で『くにたち』などに入れるわけがなかった。あのレッスンのことは忘れないなぁ^^;。そして浪人決まって春、呉先生(現京都市立芸大教授、当時は大フィル主席)について最初のレッスン。ぼくの音を聞かれて先生の開口一番が、「トロンボーンはそういうふうに吹くもんとちゃうで!!」だった。
あれっ、話がそれちゃった…^^;
(明日に続く…)