2008/12/05(金) 撤退
 ホンダがF1からの撤退を発表した。前回、第2期では『休止』といっていたけれど、今回は『撤退』である。この意味は大きい。天国の本田宗一郎とアイルトン・セナはこの会見をいったいどんな気持ちで聞いたのだろう…

 やっぱり世界的不況の波が自動車産業に押し寄せていることの影響は大きかったのだろう。それに、今、世の中が『自動車』に求めているものは、いかに安全に、いかに経済的に、いかに環境を汚さず快適に移動するか、だろう。

 それに対してF1は、決勝距離たった305kmを走るのに何百リットルものガソリンを費やし、年間18戦を戦うのに何百億円ものお金を費やす…。クルマって、速くて高性能でかっこいいのがいいっていう時代は終わったのだ。世の中は変わった。レースでの技術が市販車に生きることなど、もうないだろう。

 でもぼくは、モータースポーツを否定するつもりはない。今でもまた機会があればレース(カート)したいと思っているし、競艇だって大好きだ。競艇も立派なモータースポーツだからね。これは、やるわけにはいかないから観るだけだけど…

 それに、ヨーロッパではもう自動車レースは音楽と同じく文化として根付いているから、日本みたいに『カネがなくなったからやめちまおう…』とはならないかもしれない。でもやっぱり、、これからどこへ行くんだろうF1…、という思いはある。

 それにしても、第1期も第2期も(特に第2期は)大きな成功をおさめての休止だったのに、今回第3期のホンダは迷走し、低迷し、負けたままでの撤退…。いつかまたこの雪辱を晴らしに来てほしいと思う。