2008/08/13(水) 残っていくもの(3)
 最初に出てきた、かつての生徒。その子が高校生の頃、その子の顧問の先生に、「音楽の『楽』って、『たのしい』『らく』だけど、『らく』して『たのしい』ものなんて本当は楽しくない。『たのしい』は『つらい』を乗り越えたからこそ感じられるんだ。」っていうことを言われて、それがずっと心に残っているんだ、と。。それを読んで、なんだか鳥肌が…。

 その顧問の先生は、どちらかというと静かな方だったけれど、ほんとうに存在感のある方だった。ぼくは学生の時にはその先生から教えを受けたことはないけれど、指導の現場で、またプライベートでも、その先生からいろんなことを学んだ。すごい先生だった。威厳があって、すごい安心感があって…。

 真剣に、純粋に、本気で音楽を追求するから、『たのしい』んだよね。それに、いろいろな『つらい』を乗り越えれば、きっとまた少し『たのしい』がわかるよね。立ち止まって振り返って考えてみることで、見えてくることもきっとあるよね。。考えてみるよ。考えて考えて、でも何もわからないかもしれないけれど…。

 ありがとう。ぼくなどのメールに付き合ってこんなことを言ってくれる生徒に出会って、ほんとうにうれしい。なんだかほんとにぼくは、生徒に教えたことよりも生徒から教えられたことの方がきっと多いと思うよ。