2008/08/12(火) 残っていくもの(2)
 たとえば学校バンドで楽器、音楽と出会って、でも、ほとんどの子は社会に出たら音楽から離れてしまうんだろう…。それぞれの人生を歩き始めたそんな子たちの中に、その頃の経験ってどんなふうに残っていくんだろうな、って、考えたことはある。

 もちろん、教えた子たちが、音大に行ったり、プロになったりすることを第一に望んでいるわけではないし、音楽から離れてしまったからといって意味がなかったなんていうふうには思わない。きっと大きな経験になって残っていくんだと思う。

 「わたしはきっと死ぬまで音楽が大好き。」「一人じゃぜったいにできなかった。」「一人で生きてるんじゃないんだ。」って、ブログに書いてくれていた子がいた。もし、ぼくなんかが伝えたことなどが、その子のなかにそんな形で残っているんだとしたら、これ以上にうれしいことはない。

 前にも書いたけれど、ぼくが教育実習に行ったときの指導教官で、かつてぼくの高校時代の顧問でもあった先生に、実習で言われた、『音楽って、教えるものじゃないのよね…』っていう言葉。今、ぼくはその意味をわかっているんだろうか…。『音楽』が大切。さらに、そこからどんなことを得るかも、また大切。