2006/02/27(月) アレンジもの(2)
 考えるのだけど、前にも書いたかもしれないけれど、アレンジものをやる意味って、なんだろう…。
 吹奏楽に限らず、たとえばジャズのコンボなどにもクラシックのアレンジもの? はある。たとえばラフマニノフのピアノコンチェルトのメロディは、“フルムーンアンドエンプティアームズ”というスタンダードだ。この場合などは、ラフマニノフのテーマを用いて、まったく新しい世界を創造している。
 2つの方向があると思う。ジャズなどのように、その曲のテーマを使って全く新しいものを“創造”するか、もうひとつは、原曲の持つイメージやディティール、魅力などを、どこまで忠実に表現できるかに挑むか…。吹奏楽で管弦楽のアレンジものをやる場合には、おもに後者になることが多いと思う。新しい世界も創造できず、原曲のイメージも壊すというのなら、たしかにアレンジものなどやる意味がないかもしれない。教育上もよくないと思う。
 原曲とは似ても似つかぬカットやテンポや解釈が浸透し、それが“良い”ことになってしまうような閉鎖的なところがあるとしたらやはり改めるべきだろう。吹奏楽でアレンジものをやるときは、“過去の名門校の演奏”ではなく、“原曲”を研究してほしいとぼくは思う。先生も生徒も。