2006/12/03(日) 吹奏楽の話(2)
技量や能力や環境も大事かもしれないけれど、それをたくさん持っていても、いい音を出さないバンドはある。なにがちがうのか…。たとえば、「ここはもっとスタッカートで!」ってどんなに伝えても、どんなに歌って聞かせても、どんなに吹いて聞かせても、全然できない子たちもいる。技術的に難しい箇所は別だけど、とくに難しいことではないはず。それどころか、どんなに伝えても、どんなに吹いて聞かせても、平気で臨時記号を落としたり…。そんな子からは、「いいじゃんそんなことどうだって…」という空気を感じたりもする。いったいなにをあきらめているんだろう…
「たとえリズムがめちゃくちゃでも、ハーモニーがぐちゃぐちゃでも、調号なんか落ちていても、みんなで楽しく楽器が吹ければそれでいいじゃん!」っていう考え方がもしあるとしたら(自覚するしないにかかわらず!)、否定はしない。否定はしないけれど、それは、ほんとうに音楽を楽しむっていうこととは違うと思う。そこから脱却して音楽するよろこびや楽しみを感じるために必要なのは、決まり文句をお題目のように繰り返すことではないだろう。
本番の何週間も前から、「もういいじゃん」って言葉にこそ出さないけれど、あきらめが入っているバンドもあれば、たった数日で信じられないような成長をしてくれるバンドもある。この違いって、一体何なんだろうね…。