2006/10/14(土) ネット検閲
 インターネットは自由で、悪い言い方をすれば「なんでもあり」の世界だと思っていたが、どうもそうでもないらしい。諸外国の中には、ネット検閲といわれる仕組みを構築している国々がある。国によってさまざまだが、不道徳なサイト、いわゆるアダルトなどの有害サイト、中にはそれのみならず、自国の政治政策や宗教に反するサイトをブロックしている国もある。そういうサイトは強制的に削除される国があったり、さらに進んで、インターネットやメール自体を禁止や許可制にしている国すらある。
 もちろん日本でも、法に触れるサイトや書き込みは当然処罰の対象になるし、未成年の有害サイト閲覧やネットでの誹謗中傷を補導対象にする条例を作った自治体もあるけれど、基本的には自由が守られている。でも世界をみると、そういう国のほうがむしろ少なかったりもする。いいのか悪いのか…。
 わけのわからないスパムメールは山ほど来るし(うちはプロバイダがブロックしてくれているけれど…)、出会い系サイトやワンクリック詐欺の被害はあとをたたない。誹謗中傷うずまく掲示板があったり、著作権を犯す通信が日々行われていたり…。これらは、『自由』の代償なのかもしれない。かといって、国や機関がネットの通信を監視したり禁止したりすることはどうなのか…。
 違法なものを禁止するしくみは必要かもしれない。さらに、自由の恩恵にあずかるためには、ひとりひとりが自分で考え、判断し、責任を持つということが必要なんだと思う。それがなされないような世の中になるのなら、日本も「ネット検閲やむなし」という流れにならないとも限らない。