2006/09/01(金) ビート(2)
 あらゆる音楽にはビートがある。そういえば学校吹奏楽の現場でよく聞く決まり文句に「たての線を合わせて!」というのがあるけれど、出てくる“音のタイミング”しか見てなかったら、本末転倒。“音符のタイミングを合わせる”音楽というのは、世の中にないと思う。合うのは“タイム”だったり“ビート”だったり“息”だったり…。そこのところを見失うと、音楽にならない。いや、理屈でわからなくてもいいのだ。音符のタイミングが偶然合っていても、ビート感のない演奏からは危うさしか感じられない。
 話がそれた…。ビートととっても関係があると思うのだが、楽譜に書けない独特の“ノリ”っていうものがある。ウインナワルツにも、ジャズにも、バロック音楽にも…。和の音楽も、いわゆる“イーブン”ではない。独特のノリがある。なんだかスウィングしている感じ。
 そうしてみると、あらゆる音が定規で正確に測ったような音価通りの音楽って、実際には少ないのかもしれないなぁ。いや、“ノリ”っていうのは各音の音価の変化だけでできているものではないよな。各音の重さとか、強さとか、そういうものでも言い表しきれないような、奥の深いものなんだろうな…。