2006/07/02(日) 想いを込めて
昨日は“落ちた曲には思い入れがない"なんて書いたが、たった3分のマーチに何ヶ月もかけて、想いを込めて書いた曲。それを演奏したいなどと言ってくださるということは、やっぱりとってもありがたいことだ。落ちたからには著作権はぼくにある(課題曲になると著作権は吹奏楽連盟になる)ので、そのときはよろこんで楽譜を提供させていただきます。
二次審査を聴いて、結果を知って、“あの曲も落ちたの? もったいない!"と思える曲たちも。ほんとうに、それぞれにいい曲ばかりだった。一般大学の学生さんが独学で和声を勉強し、応募された曲があったが、音からは“あぁ、ほんとうに音楽が好きなんだなぁ"という想いが伝わってきた。音大出てもダメな人はたくさんいるのに…。
音楽は想いだ。コンクールだって、いちばん大事なのは“いい演奏がしたい"っていう“本気の"想いがどれだけあるかが、まず大事。
コンクールだから、ミスしないこと、濁らないこと、乱れないことは、やっぱり大切。たしかにそれは、ある意味、くだらないことだ。でも、どうしてそれがくだらないことになってしまうのかといえば、やり方が悪いからだ。はみ出したものを切り捨てる、チューナーの針ばかりをあてにする、そんなのではダメ。某有名団体では、「音程は友情」が合言葉なのだそうだ。
それから、耳が大切。特に指導者は耳がよくなければダメ。そうして音楽的なやり方で合奏を整えるのなら、それは決して、くだらないことでも無機的なことでもないはず。音を合わせる、響きを合わせる、それは、ほんとうにつきつめていけば“気持ちを合わせる"ことになると思う。