2006/05/29(月) 大地讃頌(1)
 この曲、中学校や高校の音楽の授業で歌ったことがある人は多いと思う。それをカバーしてアルバムに入れたグループ(ジャズ?ロック?)が以前あった。これに作曲者の佐藤眞氏から物言いがつき、結局、発売停止に。
 楽曲を編曲して発表する場合、著作権が生きていれば(作曲家の死後50年プラス戦時加算などによる)作曲者から許諾を取る必要がある。『あなたの作った曲をアレンジして使いたいのですが、いいですか?』というわけだ。ホルストなど、作曲家によっては自分の曲の編曲を禁じていた人もいる。が、これもしばらく前に著作権の保護期間が終わって、“ジュピター”なんて曲が出た。
 ジャズにしてもポピュラーにしても、楽曲といえばただ“メロディ”と“コード進行”と“歌詞”があるだけ。それ以外の部分はその都度、またはその場で作られていくものだ。ところがクラシックの世界は違っていて、メロディやコードは曲の一要素で、そのほかオブリガート、構成、オーケストレーションなど、多くの要素によって曲が構成されている。『ジャジャジャジャーン』という短い素材を超高度に絡み合わせてできているベートーベンの“運命”第一楽章は、まさに構成美。
(明日の日記に続く…)