2005/12/27(火) ハーモニーリレー
 昨日の日記に書いた、ハーモニーリレーのこと…。
 以前にも書いたが、だいたい学校吹奏楽の現場って、“高低”“大小”“早遅”で全部片付くというような考え方に偏りがちだと思う。楽譜どおりの音を出すことしか考えない、みたいな。このごろはそうでもないのかな…。
 たとえばユニゾンが合う、ハーモニーが合うということで言っても、“ピッチ”“バランス”“発音”…、そんなことはそれぞれが要素のひとつに過ぎないし、それだけで合うのかというと、そんな単純なものではない。どんなに音程が正しくても、合わない響きというのはある。たくさんある。じゃあ、ほんとうにいい合奏の響きってなんなのか…、それを見つけてほしいという思いで書いたのが、ハーモニーリレー。
 全国大会前に見学した淀工ホール練習。曲に入る前に、たしかTIPPSだと思うのだが、1つだけ単純な課題を合わせる。それが、まるで合奏全体が上質な“一つの”楽器であるような、“一つの”生きもののような感じになるのだ。それは、“音が並べば”“音程が合えば”“バランスがとれれば”それだけでできるというようなものでは到底ない。理屈で理解するとしないとに関わらず、それがわかっているバンドとわかっていないバンドとでは、出てくるサウンドには雲泥の差がある。上手い吹き手が集まってもいい合奏ができるとは限らない所以だと思う。