2005/08/08(月) コンクールを聴いて思うこと(1)
鳥取県大会に限らず、いろいろなコンクールで演奏を聴いていると、思うところ、感じるところがある。前にも書いたけれど、技術は大事。でもやっぱり、音を正確にならべるだけではダメだよ、ということ。
プロは、多くても3日程度の合わせで、曲を本番に向け仕上げていく。どうしてそんなことができるのかというと、技術もさることながら、それ以上にプロは、たくさんの音楽に触れ、演奏し、それぞれ自分の中に音のイメージの引き出しをたくさん持っている。
1つの音、1つのフレーズに出会ったとき、自分のその無数の引き出しの中から“無意識に”イメージを取り出し、音にこめていく。あとは、全体の中で個々のイメージのすり合わせをしていけばいい。
でも、子どもたちはそんな膨大な引き出しは持っていないから、時間をかけた練習のなかで1つ1つ音のイメージを作り上げ、さらにそれらが時間をかけて一人一人の体にしみこんでいかなくてはならない。その過程で知らないうちに、子どもたちの技量が伸びるところもあると思う。“音楽”をすることによって、基礎技量も伸びる。