2004/08/05(木) 母校(2)
大学を卒業して、楽器を演奏したり、教えたりということを生業とするようになった。そうなると母校に帰っても、『遊びに来たよぉ』ではなく、だんだん『先生』みたいな立場になって、そのことを淋しいと思っていた時期もあった。気楽な『里帰り』ではなくなった気がして…。
でも、今はやっぱり『里帰り』だと思っている。何年経っても『家に帰ってきた』という気持ちになるし、どこか、ほっとする。先生みたいな立場になっても、自分がここのOBだということを一時も忘れたことはない。そして、教えるなかで子どもたちに接するのは楽しい。時々空回りもするけれど…(^^;。
きれいごとのように聞こえるかもしれないが、ぼくは母校のブラスに『名門になってほしい』なんて思っているわけではない。ただ、少しでも、一生懸命な子たちの助けになりたいだけ。
昔は、仕事で学校などに教えに行くと、正直心のどこかにちょっと『ここはよその学校』という意識があった。今は、そんなことは思わない。母校の子たちに接するように、精一杯、力になりたいと思っている。そんなふうに成長した自分の中には、あそこでの経験も生きているんだと思う。